
民俗学の大学院生、結城雲は、失われゆく文化を記録するため、南西の国境地帯にある墨面族の集落を訪れる。外界から隔絶されたこの部族は、暗青色の肌を特徴とし、祖先の骨片で作った風鈴を吊るしたり、「夜不語の掟」といった神秘的な風習を今も守り続けている。結城雲は部族の中心的な儀式である「問骨の儀」を探ろうとするが、その儀式の裏に隠された百年にわたる残酷な真実を次第に知ることになる。いわゆる「山霊の祝福」とは、実は生者の声を借りて先祖の怨霊を鎮めるための呪いであったのだ。
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