
婚約の日、腹違いの妹である楠瑶子は、貧しい書生の瀬名弦に嫁ぎたいとひざまずいて懇願した。姉の楠清音は笑顔でそれを受け入れ、自ら皇室に見放された足の不自由な靖王、竜崎修に嫁ぐことを選ぶ。誰もが彼女を火の穴に飛び込んだと笑ったが、かつて見捨てられたはずの靖王が天下にその名を轟かせた時、瑶子は自分が奪い取ったものが何の価値もないものだったと知る。そして、彼女が避けてやまなかったその王こそが、清音を至尊の位へと押し上げていたのだった。
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