人間の捨て子を拾ったあの黒竜を、もう馬鹿にするな!彼は瀕死の赤ん坊を救っていると思っていたが、実は竜族全体が彼を救っていたのだ!三千年の時が流れ、最後の一匹となった黒竜は洞窟で死を待っていた。毎日一枚ずつ鱗が剥がれ落ち、残りの命を数える日々。人間を憎んでいた彼だが、ある豪雨の夜、高熱を出した捨て子を拾ってしまう。彼はその子に紀年と名付け、必死に彼が成長するまで生きようと決意する。しかし、彼は知らなかった。この子が人間ではないことを。彼は青竜の魂、白竜の血、赤竜の筋を持つ存在。三千年前に竜族が滅ぼされた時、全ての竜の魂が最後の力を振り絞って凝縮させた、最後の希望なのだ。竜たちはその「希望」を廃寺に置き、黒竜が拾いに来るのを待っていた。それはただ、彼が屠竜師に滅ぼされるその日に、金竜と化し、竜族全体に代わって彼を守るためだったのだ。