午前三時、俺は春城の路上を必死に逃げ惑っていた。腹の中を何かが這い回り、だが他の誰にもそれは見えない。ただ口が滑って柳家仙を封建的な迷信だと嘲笑ったがために、修行四百三十年の柳仙、柳七に憑りつかれてしまったのだ。柳七曰く、俺は三歳の時に怨霊に印をつけられ、冬至まで生きられない。奴の霊媒になるしか助かる道はないと。だが、柳七と共に二十三年も命を狙い続けた悪鬼を滅した矢先、公式の超常現象調査課が訪ねてきた。さらには修行八百年の狂気の柳仙、そして柳七が三百年間も柳家から追放されていたという驚愕の秘密までもが明らかになる。そしてその全てが、俺を更なる深淵へと引きずり込んでいく。