孤児の林秋音(はやし あきね)は陣内家(じんないけ)に嫁ぎ、継母となる。意地悪な姑にいびられ、継子の陣内健太(じんない けんた)からは敵意を向けられ、村中からも所縁のない継母として偏見の目で見られる。彼女は黙って耐え忍び、農作業と家事を一手に引き受け、心から家族の面倒を見る。夫が過労で病に倒れると、彼女は嫁入り道具を売り払い、昼夜を問わず働いて家計を支え、夫の治療費を稼ぐ。
健太の実母である須藤梅(すどう うめ)が帰ってくるが、束の間の優しさを見せただけで、重病の息子を無情にも見捨てて去ってしまう。林秋音は過去の仕打ちを水に流し、すべての屈辱を乗り越え、十年もの間、病気の健太を献身的に介護し、姑の面倒も見続ける。彼女は血の繋がりを超えた優しさと粘り強さで、反抗的だった継子を心変わりさせ、村中の尊敬を勝ち取り、育ての母が実の母に勝るという、この世の大きな愛を体現した。