高橋守は黒川村で三十年間医者を務め、仁術を尽くし、しばしば自腹を切って貧しい村人を助けてきた。しかし、薬の価格が上昇したため薬代をわずかに調整したところ、村人の小林啓と佐藤秀子に悪意をもって煽動される。村の外から来た偽医者がこの機に低価格で客を引き、彼が偽薬を売っているという噂を流した。村人たちは噂を軽信し、診療所を破壊し、父娘を村から追い出した。詐欺師は足場を固めると、高価で粗悪な薬を売り、チャージ式の詐欺で村人から十数万円の貯金をだまし取った。村人たちは薬を服用後に次々と体調を崩し、詐欺師は金を持って逃走。人々は後悔しても間に合わず、ついに自分たちに真心で接してくれた老村医のことを思い出すのであった。