73歳の茂夫は妻に先立たれ、彼の老後の世話は三人の息子たちにとって難題となった。お盆の家族の集まりでの口論の末、長男がくじ引きで世話役を決めることを提案する。しかし、末っ子の健三はこっそりと三枚の紙すべてに『世話』と書き、真実を隠して一人でその重荷を背負うことにした。彼は住宅ローンと家庭のプレッシャーを抱えながら父を家に引き取って同居する。やがて、長兄の罪悪感、次兄の苦境、そして父がとっくに気づいていた秘密が、三兄弟の間のわだかまりを解きほぐしていく。一枚の紙切れには、耐え忍ぶ責任感と、家族の最も素朴で感動的な愛情が隠されていた。