東南アジアのある警察署に勤めるベテラン刑事課長、結城敦。警察官として20年以上のキャリアを持ち、些細なことから真犯人を突き止める頼れる先輩として同僚から一目置かれていた。彼は妻の木下芙美に心血を注ぎ、手ずから彼女を署内のマドンナに育て上げ、二人は模範的な夫婦だった。しかし、地方検察庁の検察官、水瀬静香の訪問が、重い秘密をもたらす。なんと芙美が、彼女の直属の上司である支部副署長の大門剛と、長年にわたり不適切な関係を続けていたのだ。その知らせは毒を塗った刃のように結城の心を突き刺したが、長年の刑事経験が彼を冷静沈着にさせた。彼の眼差しは次第に冷たく、鋭いものへと変わっていく。話すうちに、静香が以前から大門の職権乱用や反社会的勢力との癒着を憎んでおり、結城の力を借りてこの「害虫」を排除したいと願っていることを知る。目的が一致した二人は、すぐさま緻密な計画を練り始める。監察部門が迅速に介入し、大門の罪はすぐに立証された。彼は重大な規律違反と犯人隠避の容疑で正式に逮捕される。かつて権勢を誇った副署長は一夜にして名声を失い、冷たい取調室で懺悔するしかなかった。