彼女が脇門から将軍邸に輿入れした日、旦那様は祝言の部屋に足を踏み入れることなく、「生きていればよい」とだけ言い残して去っていった。誰もがこの身代わりとして嫁いだ養女が笑いものになるのを待っていた。しかし彼女は、逆に側室による八万両もの使い込みを暴き、虐げられていた継子たちをそばに引き取り、一本の銀針で毒を盛られた大奥様を閻魔大王の手から救い出した。毒を盛られ濡れ衣を着せられそうになれば、逆にその証拠を朝廷に突きつけ、柳原家を一家皆殺しの刑に処させた。鉄のように冷徹だった軍神将軍は、「余計な口出しはするな」から「この家はお前が決めろ」に変わり、ついには彼女を廊下に追い詰め、かすれた声で問いかける。「俺と一生を共に、できぬか?」と。後に、皇太后は自ら彼女を「衛国夫人」に封じ、朝廷の文武百官は彼女に会うと頭を下げなければならなくなった。かつて脇門から押し込まれた、身代わりの捨てられ娘は、誰もが高嶺の花として仰ぎ見る存在となったのだ。